住宅営業の方なら必ず言われたことがある言葉
「すぐすぐには計画しません。2~3年以内ぐらいで考えます」
こんなお客様に、今すぐ計画してもらうためにはどうすれば良いのか、
今回はこんな題材で書こうと思います。
まず、上記の様な「すぐには進めないよアピール」をしてくるお客様ですが、
一生懸命営業をしているサイドの営業からすれば、
「じゃあ何で見に来てるんだよ」とか、「建てたくなってから来てよ」と思うのは
無理もありません。だって2時間も3時間もその人の為に使ってるんだもの。
一生懸命に仕事をしている人であればあるほど、そう思うはずです。
そんな思いはぐっとこらえて、下記のようなことを思いながら接客してください。
まずはお客様のマインドから説明します。
「すぐに進めないよアピールの理由」その①
〇営業をかけられたくない(商談を進めて追い込まれたくない)
「すぐに進めないよアピールの理由」その②
〇営業担当者を信用していない(この人と一緒に計画をしていいか分からない)
「すぐに進めないよアピールの理由」その③
〇今計画することが最善かどうか分からない(今じゃ無くても良くない??と思っている)
「すぐに進めないよアピールの理由」その④
〇多額のローンを組むのがそもそも怖い
「すぐに進めないよアピールの理由」その⑤
〇決めるのが怖い(家を買って大丈夫なのか?他にも良い物件があるのでは??)
「すぐに進めないとアピールの理由」その⑥
計画が先になる明確な理由がある(例えば3年後に転勤があるとかね)
その⑥の計画が先になる明確な理由がある人はどう考えても今は進まないので
ゆっくり計画しましょう。
その①~⑤までの理由で今は計画しない人は、逆に言えばそこが解消されれば、
今計画するお客様に変わります。トップセールスの営業の方は、
この①~⑤の解消の方法を知っている、もしくは上手に解消している人たちです。
それでは①~⑤の解消の方法を具体的に紹介します。
①営業をかけられたくない
→お客様のマインドは「売りつけられるのが怖い」「言いなりになって損をしたくない」
です。売りつけるのではなく、お客様にとって最適な計画を一緒に探しましょう。という
伴走型のイメージで話をしましょう。お客様からすれば、営業電話やメール、
興味の持てないことに時間を取られるのが嫌でこんなマインドになります。
お客様に対して「売る」のではなく、お客様を「助ける」つもりで対話して下さい。
こんなにおおらかな感覚で対話をしても、完全に心を閉ざすお客様も一定数おられます。
そんなお客様は気にせずほっておきましょう。あなたは一切悪くありません。
一生懸命説明しているあなたの時間を使わせているのに、態度が悪いお客様に
気分を害される必要はありません。
②営業担当者を信用していない
→ここを解消するには2つのことが必要です。一つは、お客様があなたと話を進めることで、
自分にメリットがあると思ってもらうこと。もう一つはあなた自身を誠実で実直な営業であること
を理解してもらうことです。どうすればメリットを感じていただけるかですが、
一番効果的なことはお客様にとって嬉しい話しや得になることをアピールすることです。
例えば家を建てればお客様にとってこんなお得なことがありますよとか、
お客様に趣味の話にのってみるとか、お客様が喜ぶような話をすれば、
信用度(親密度ともいう)は上がります。
また、誠実で実直な営業をアピールするには、当たり前かもしれませんが、
例えば営業資料がしっかりしている、説明が分かりやすい、言葉遣いが丁寧、
身なりがきっちりしているなど、営業としては当然のことですが、これ以外と
出来ていない人も多いです。営業資料はボロボロのA4ファイルに入っている
(またどこかで書こうと思いますが、営業資料はA4ではなくA3で作るべきです)
説明もロープレをしていないせいか分かりにくかったり、
しっかり確認せずに話をするので「多分」とか、「そうだと思います」を連発する。
革靴がまぁまぁボロボロ。スーツが体系にあっていない、テロンテロンのしわしわに
なっている。こんな営業さんは若手、ベテランに関わらず結構います。
「お客様に信用されない」→「話が進んでも他社に負けてばっかり」
これが続く営業は必ず何か理由があります。少なくとも上記の様な理由は、
日々の練習と週間、身なりや資料を整えることで改善できます。
「こんなこと別に大きな影響はないだろう」
「資料は分かれば良いからこれでいいじゃん」
「別に靴が傷だらけでも、ちゃんと商談すれば大丈夫」
こんな風に思っている人は、試しにシャンとしてみてください。
大きく変わるはずです。
③今計画することが最善かどうか分からない
そうです。今計画することが最善かどうかなんて誰も分かりません。
我々営業は神でも預言者でも占い師でもありません。ましてや家族でも無く、
状況が分からないお客様の最善な建時なんてわかるはずもありません。
そもそも建ててから数十年経たないと、正解だったかどうかなんてお客様も分かりません。
ここでは今建てる(計画を進める)ことが最善ですよとお伝えするのではなく、
「今進めなかったことに対するデメリット」をご説明するようにしてください。
例えば、極論ですがずっと賃貸の場合
→重たい重たい住宅ローンを組まなくて済む(メリット?)
→隣人がやばい人ならすぐに引っ越せば良い(メリット?)
→子供が出来たら広い部屋に住みかえれば良い(メリット?)
何か賃貸の方が良い気がしますね。ではデメリットは?
〇死ぬまで家賃の支払いは続く
→今は良いけど老後は大丈夫??
〇高齢になった時に入居が厳しい
〇働き手に何かあって家賃が払えなくなったら家族も住む場所が無くなる
→住宅を購入すれば団体信用生命保険があるので支払いが免除される
〇そもそも狭い(希望の広さがある賃貸住宅は稀、あっても高家賃)
やっぱり住宅を購入した方が良いかもしれませんね。
その④多額のローンを組むのがそもそも怖い
そうです。誰でもローンを組むのは嫌ですよね。
特に日本人って現金主義、欲しいものはお金を貯めてから買う、
そんなイメージの人が正しいと思われがちな傾向はあると思います。
しかし、私個人的には日本の住宅ローンは買い手側が有利になるように
(有利?ではないかもしれませんが)、世界でも稀な制度だと思います。
普通に考えて1~2%の金利で数千万も貸してくれるローンなんて他には
ありません。あくまで個人的な見解ですが、残クレで高級車を買う人が
住宅ローンを組みたくないと言う理由が分かりません。(たまに居られます)
残クレって金利をいくら払っているかご存じですか??
話がそれましたが、住宅ローンは金額が大きいことと、年数が長いので
不安を払拭することが難しいです。かくいう私も、長年のローンが残っていますが、
今後大丈夫だろうかとずっと思っています。そうです、ローンの不安はずっと消えません。
だからこそ冷静な判断をしてもらいたいのです。ローンを組まない選択をして賃貸に住み続けても
家賃が払い続けられるかの不安はずっと残ります。万が一のことがあれば、賃貸の方が不安定に
なります。また、前述したとおり、住宅ローンは買い手側にやさしい低金利にも関わらず、
国もバックアップしてくれる制度があるのです。
(住宅ローン控除:住宅ローンを組んでいる人だけ税金が返ってくるよ)
例えば金利1.5%の住宅ローンを組んでも、ローン控除で0.7%税金が返ってくれば、
実質0.8%という低金利で家が建つことになります。(当初10年~13年の間です)
こんな話をしてもやっぱり不安だという人には、下記のように話をしてください。
それでもローンが怖いという人は当面の間賃貸だと思いますのでゆっくり計画しましょう。
〇どうしても住宅ローンが怖い人に対する提案
住宅ローン控除が終わる10年、もしくは13年後に家を売却するシュミレーションを
出しましょう。ワードとかで簡単に作ればいいと思います。
どんな家をどんなエリアで建てるかによって異なりますが、
少なくともある程度便利の良い住宅地で、需要のある広さ、間取りであれば大体大丈夫です。
やっていただいたら分かると思いますが、余程豪邸を建てない限り、
10年後の残債(住宅ローンの残高)と、近隣の中古住宅の相場が同じぐらいになります。
賃貸にお住いの今よりも、住宅ローン返済額は高いと思いますが、
※賃貸住宅家賃+光熱費+更新料(月割りで大体3000円ぐらい)
※住宅ローン返済額+光熱費(太陽光提案)+住宅ローン控除効果月額
で比べてみてください。建てるエリア、建てる建物によって違いはありますが、
月額でみると概ね賃貸賃料+2万円~3万円ぐらいで計画できると思います。
月2万円のプラスで倍の面積の家に住めて、問題なければその先も住み続ければ、
賃貸住宅の不安もなくなります。
「収納も駐車場も無い賃貸から新築したい奥様」と
「怖いから住宅ローンをどうしても組みたくないご主人」の組み合わせのお客様に
上記のご説明で何回か建築いただきましたが、未だに売却の話は出ておらず、
ご主人曰く「全然いけるわぁ~」だそうです。
その⑤決めるのが怖い
そうですよね。決めたら戻れないですもん。
怖いですよね。これ皆さんが言われます。絶対言われます。
でも家を建てている人は、全員この恐怖に勝っています。
いや、勝っているというよりは、乗り越えないとずっと悩み続けるという事を
理解して決断しているという方が正しいですね。
例えば土地も探し、建築メーカーもある程度絞り、契約という言葉が現実的になった
時に、皆さん必ずこの不安にぶち当たります。当然です、決めてしまえばもう戻れません。
そんな不安一杯のお客様にどんなお声をかけるのが正解だと思いますか、
私はいつでも「登山」に例えて話をします。
「土地をいろいろ見てもらい、建物も比較してもらい、時間もたくさん使っていただきました。」
「登山でいけば7合目ぐらいまで来ています」
「計画決定、契約という山を登りきる準備は出来ています」
こんな話をしたうえで、万が一下山(計画撤回)された場合に、
「もう一度最初から登りなおさないといけません。」
「そして同じように7合目から頂上を目指すか、下山するか悩まないといけません」
「ここまで登ったからには頂上まで登った方がいいですよ」と。
「決める恐怖」もあれば「決めなかった時に再度決める恐怖との闘いがある」という
認識を持ってもらうことで、決断の理由になります。
言い方は悪いかもしれませんが、決断してもらえば楽になります。
もう今後悩むことは無いんですよという事です。
もちろん最善の提案、最高の計画であることが前提です。
力強くお客様の背中を押せるような提案をしっかりと作りましょう。
